vol.030『漫巣窟の懲りない面々 第十八話』(臨時アシスタント体験)

出版社へ原稿を持ち込みすると時々編集さんから

「臨時アシスタントやらない？」と声がかかる。

麻雀マンガ雑誌で有名なT書房に持ち込みをした時映画監督であり漫画家の石井隆先生の仕事場へ日帰りでお手伝いに行った。

仕事場は当時、新宿に近い駅だった。

個人的な石井先生の印象は温厚な方であった。

奥様は大変美人でモデルなどもなさっていたのではないかと思った。

自分以外誰もいない部屋に案内され待っていると石井先生が正確な下描きされた麻雀パイの原稿を渡してくれた。

その下描き通りペン入れをすればいいのだが大変細かく描かれていたので意外と時間がかかってしまった。

机のそばに本棚があり石井先生のコミックスが何冊か並べあったので少しチラ見した・・・

「！」ボクはその時、自分にはない構図をそこに発見したのだった！

(つづく)